アレルギー性鼻炎(Allergic Rhinitis, pollinosis)とは

アレルギー鼻炎でお困りの患者様

アレルギー性鼻炎とはくしゃみ・鼻水・鼻づまりを症状とする、鼻内での抗原抗体反応に起因する鼻炎の総称です。 鼻粘膜にアレルギーの原因物質(抗原)が付着すると、体の免疫細胞がこれを排除すべく肥満細胞に働きかけ、ヒスタミンという物質を遊離します。このヒスタミンが鼻水・鼻づまりを引き起こすのです。

つまりアレルギー性鼻炎とは、体が勝手に鼻内の抗原を大量の鼻水で洗い流して排除し、鼻をつまらせることでさらなる抗原の吸入を防ごうとしている反応が過剰に、しかもさほど体に害のないものに対して行っている状態をいいます。アレルギー性鼻炎は、その原因物質が何であるかによって季節性、通年性の2つに分けられます。

季節性鼻炎(花粉症)

植物の花粉によって引き起こされる鼻炎で、どの植物の花粉に対してアレルギーがあるかによって発症する時期や期間が異なります。
最も知られており、患者数も多いのが2月半ばから4月までのスギ花粉症ですが、この他にヒノキ、カモガヤ、ブタクサなど実に60種類近い植物の花粉が鼻炎を引き起こすといわれています。 花粉は冬のごく一時期を除いて、ほぼ1年中何かしら飛散しています。

季節性鼻炎では軽症であれば予防法の基本ともいえる抗原回避、つまりマスクをして、症状が重い時だけ薬に頼ることでしのげますが、重症であると薬も申し訳程度にしか効かず、日常生活にも大きな支障をきたしてしまいます。しかも長年患っていると、いつの間にか進行しているということがあります。

当初はスギ花粉のみに反応していたのが、気付いたらヒノキにも…はてさて秋のブタクサにも…という具合です。徐々に症状のある期間が長くなり、症状自体も重くなり、最終的には通年性の鼻炎になっていたなど、花粉症といえども侮ってはいけません。

通年性鼻炎

アレルギーを引き起こす原因物質(抗原)が、花粉以外の身の回りに常にあるもので発症します。 原因物質はハウスダスト、ダニが多いとされていますが、カビなどが原因となることもあります。通年性鼻炎の場合、抗原から完全に逃れることが不可能に近いため、若干の波はあるものの常に鼻症状に悩まされ集中力が減退するため、仕事や学業へはなはだしく悪影響を及ぼすこともあります。また、薬を使用している場合でも完全に症状が取りきれないことも多く、長期間の内服薬投与が体に及ぼす影響も気になるところです。

アレルギー性鼻炎に対するレーザー治療

実はアレルギー性鼻炎に対するレーザー治療は、20年以上前より存在しているのです。しかし一般的に普及しませんでした。その理由の一つとしては、治療の目的が鼻粘膜の炭化、蒸散(つまり切除に相当する治療)にあったため、治療時間、治療後の経過、疼痛、副作用と得られる効果のバランスが著しく悪かったからではないかと思われます。

従来のレーザー治療

1980年代前半には、肥厚性鼻炎に対する鼻粘膜レーザー焼灼術の論文が現れてきます。 発想は物理的な閉塞をきたす肥厚した粘膜を、レーザーで焼いてなくすことで鼻づまりを取るという、極めて単純かつ合理的な発想です。それまでの切除手術と比べ短時間に出血量を抑え、外来ベースで治療を行えるという利点で注目を集めました。しかし問題は、この術式をそのままアレルギー性鼻炎(肥厚性鼻炎ではありません)に応用してしまったことです。

鼻粘膜がなければアレルギーが発症しないという発想です。この治療は片鼻15分以上で、なおかつ治療後の完全な鼻閉が1週間程度、術後救急外来受診が必要なほどの鼻出血が生じる可能性があること、治療後1ヵ月までは、鼻から黒いカサブタがポロポロ取れてくるなどの状況でした。問題はこの治療でも、有効率が60%程度であったことだと思います。治療後1ヵ月近くダウンタイムがあり約4割の人が効果に対して満足な結果が得られない状況で、2回目の治療を希望する方は少なく、また侵襲の高い治療を施した医師も治療に二の足を踏んだことでしょう。

日本橋Fレーザークリニックでのレーザー治療(現代のレーザー治療)

理想の治療としては短時間で済み、治療も痛みを伴わず、効果は100%の人に完璧に効く…でも残念ながらそのような治療は現在まだ存在しません。現在、日本橋Fレーザークリニックでは炭化、蒸散を目的とした治療ではなくむしろ蛋白凝固、変性を目的とした治療を行っています。レーザー照射の程度は“粘膜が無いからアレルギーが発症しない”ではなく、“鼻粘膜に花粉が付着してもアレルギーが生じないように粘膜の性質を変える”ことを目的として効果を上げています。

現在同じような治療を行っている施設は、日本では数多くありません。この治療の利点は両鼻の治療が5分程度と短時間で終わり、治療後の疼痛、鼻出血は少なく、治療効果は約80%の方に治療してよかったと言ってもらえるほどの効果が上げられることです。
1回で治療効果が不充分と感じられた方々の約半数が、2回目で治療効果を実感することができます。

この差は季節性鼻炎の方のみならず、通年性鼻炎(通常複数回の治療が必要)ではより大きな差となることだと思います。
これは1回の治療効果が単純により優れていることだけではなく、治療後の経過が楽なため2回目の治療が気軽に受けられるからだと考えます。ただ、それでも5,6人に1人はレーザーは無効との結果も出ていますので、そのような場合、内服治療と組み合わせて花粉症の時期をやり過ごすことが必要となります。

アレルギー性鼻炎に対するレーザー治療の実際

麻酔

診察中の風景 スプレータイプの麻酔を鼻腔内に噴霧します。麻酔の刺激で “ワサビが強く効いたような” 感覚を覚えます。
30秒ほど我慢が必要です。強い人は大した苦も無く行えますが、人によっては治療の不快感より麻酔の噴霧時の方がつらいとも言います。
お子さん(小学校低学年以下)では時間がかかりますが、他の刺激の少ない麻酔方法を取らせていただきます。

治療

治療は片側約50秒から1分。麻酔が十分に効いていれば、鼻の中にレーザーのプローブが入っている軽い違和感を覚える程度です。
鼻中隔の湾曲した人、鼻炎が、特に鼻閉が強くまんべんなく麻酔が当てることができなかった人では所々熱く、痛みを感じる方もいます。
炎症の強い人ほど、治療時の痛みを感じるようです。

治療後

治療後30分も経つと鼻水が増えてきます。人によってはちょっとだけ鼻水が増したという方もいれば、それこそ蛇口の栓が壊れたというぐらい出たという方もいます。ただ、これはあくまでも治療後の反応であり、鼻水が出たから治療が効いた、出ないから効果が無いといったような関連性はないと言われています。この鼻水の増加は3日から1週間ほど続きます。治療効果は通常治療後1週間ほどで現れますが、時期が花粉飛散前であれば、その時期を待たないと効果を判定できませんし、もうすでに飛散している時期に治療を受けたならば、1週間後に例年との比較で効果を判定します。治療後の診察は、花粉飛散時期より前に治療なさった方は、花粉飛散時期より2週間経過した頃に行います。 また花粉飛散時期に入ってから治療なさった方は、治療後2週間経過した頃、診察をさせていただきます。

時に鼻から白い粘膜様なもの(熱いものを食べてやけどをし、その後白い皮がむけたようなもの)が出ることがありますが、心配ありません。治療直後であれば、麻酔の影響で些細な刺激で鼻血が出ることもあります。治療の効果はその年の花粉の飛散量によっても異なります。一度治療が効いたと思われる方の約半数は、翌年も治療効果の持続を実感できます。治療の最適時期は花粉症発症前であり、鼻がむずむずし今年も発症する予感がした時が治療の受け時でしょう。

治療の概要

治療の概要
治療回数 1,2回
(1ヵ月置いて効果が不充分であれば、通年性鼻炎の方はさらに回数がかかります)
治療期間
治療間隔 1ヵ月
(1回目効果が不充分であれば)
治療費 保険適応
※2012年4月より保険診療点数改正のため料金が変わりました。
(3割負担で\9,000~\10,000:薬が必要な場合は別途)

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