さて今日は、湿潤療法のお話です。
昔、小さいころ、転んですりむいたりすると
「つばつけて、乾かしておけば大丈夫~」
なんて言われた思い出はありませんか?
湿潤療法とは、とっても簡単に言ってしまうと、
名前の通り、患部を湿潤させておく(=乾かさない)のが目的の治療法です。
乾かさない理由は、体液の中に傷を治す成分があって、
それに傷を治す活躍をしてもらうためです。
最近、お問い合わせ等で
「湿潤療法をしたいのですが・・・」とか
「ラップで傷口を覆っているのですが・・・」という
お話をされる方が時々いらっしゃいます。
湿潤療法というのは、実はきちんとした指導の下でやらないと
なかなか難しいものです。
化膿している傷に湿潤療法をしてしまうと
感染を増長し、傷を悪化させてしまう場合もあります。
また何度も貼り換えているとそれはそれで
湿潤療法にはなりません。
湿潤療法というのは、正しい理解のもとで行わないと
悪化させてしまう場合があります。
なかなか奥深い湿潤療法ですが、
できたら、医師の指示のもとで行うのが理想です。
当クリニックでも、傷の状態や治療によって
医師が判断したうえで、湿潤療法を行うことがあります。
湿潤療法が適している状況の患部に、
きちんとした湿潤療法を行うと
本当にきれいに傷は治ります。
但し、何度も言いますが、
湿潤療法が適していない状況の患部に
自己流で行うと
取り返しのつかない場合も多々あります。
湿潤療法に関しては、少しずつ、ブログの中で説明できたらと考えております。
湿潤療法をお考えの方は、
ぜひ一度、形成外科医や皮膚科医にご相談ください。